補聴器を着けること、まだまだ抵抗感を持つ方が正直多いようです。
でもその一方で、いざ使ってみると
「思ってたのと違った。これならばもっと早くに使えばよかった」
などのお声が多いのも、また真実。
なぜ、こうなるのか。ひとつ、思い当たるフシがあります。
多くの方は、昔の補聴器のことしか知りません。
例えば「昔、じいちゃんが使っていた補聴器。胸ポケットから
イヤホンが伸びていて、時々ピーピーとハウリング音もしてたっけ…」。
それ、かなり古い情報で、今は状況が大きく変わっています。
そりゃそうです。
ワイヤレスのノイズキャンセリングイヤホンが普通の時代ですから、
補聴器だって格段の進化を遂げています。
まず外観でいえば、本体が耳の後ろにほとんど隠れてしまうぐらいのコンパクトサイズ。
電池式もあるけど、充電式が主流。音声信号の処理はアナログからデジタルへ。
なんならAI機能搭載モデルだって、決して珍しくはありません。
だから古いイメージのまま、補聴器を敬遠するのは残念な話。
よろしければお店のほうに、親子で下見にいらしてみてください。
「これならオヤジはもちろん、なんならオレだって抵抗なく使えそう」。
あと「補聴器=老い」というイメージで敬遠したくなる心理面も、
もちろん理解できます。でも、そこはちょっと発想を変えてほしいんです。
ワイヤレスイヤホン全盛の今、補聴器をしていたって全然目立ちません。
補聴器を使っていることよりも、補聴器なしで無理した結果、
コミュニケーションが成り立たないことのほうが、よほど老いを感じてしまう。
この点をどうぞご理解いただきたいんです。
「オヤジ、今時これ着けてたって全然目立たないよ。
それよりちゃんと会話できないことのほうがよっぽど悪目立ちしちゃうからさ」。
どうぞ、お父さまにご説明をお願いいたします。